BEFORE
玄関にある収納庫です。
可動式棚板の枚数が限られているため、どの段も上部が空いていてスペースが有効に使えていません。
また、この棚の左側は奥まで収納が続いているのですが、手前に壁があるために、ほとんど使われていませんでした。
たとえ作りつけの棚であっても、使いにくければアレンジが必要です。
AFTER
書類ファイルがピッタリ入る高さに棚板を移動させ、それぞれの段にできていた無駄スペースをなくしました。
左奥のモノを出すときに、手前のモノをサッと移動させられるよう、小物は全てカゴに入れ収納しておきます。
また、奥に入っているモノを分かりやすくするため、目立つ場所にラベルを貼り表示。死蔵品にならないよう気をつけます。
そして、棚板を上にあげたことでできた下の空間に、カラーボックスを設置。左(②)と中央(①)のカラーボックスにはキャスターを取り付け、①を手前に出してから、②を左奥から引っ張り出せるようにしました。
②の棚には、普段出し入れしないストック品を収納してあります。
デッドスペースになりがちな場所も、工夫次第で使いやすくすることは可能です。収納場所が足りないからといって棚を買い足す前に、今ある収納を見直してみましょう。
BEFORE
窓の前に子ども服と日用雑貨(写真上)、リビングの壁側にお子さんのモノ(写真下)が置かれています。
モノが2面に分散して置かれていたために使いにくく、お子さんが自身で支度をするのが、難しい収納となっていました。
見た目も、残念ながら雑然とした印象。棚が窓を塞いでいることも、部屋全体を暗くする要因となっていました。
HALF AWAY
窓側に置かれていた棚を壁側に移動させ、子ども用品を一か所に集約。同じ場所ですべての作業を済ませられるようにしました。
そのうえで、今まで一緒くたになっていたモノを、「お兄ちゃんコーナー」「弟くんコーナー」と分けて収納。特に、小学生のお兄ちゃんのモノは、自身で準備ができるよう、身長に合った高さにまとめました。そうすることで、結果的にお母さまがラクになります。
使いやすく収納できたところで、次は見た目をアレンジ。今回は、たまたま同じ高さの棚が2つあったので、それを利用することにしました。
AFTER
棚に板を載せて渡しカーテンを掛けることで、カーテン内側のゴチャゴチャを隠すと共に、システム家具のような一体感を持たせることができました。
窓側にあった棚が移動し明るくなったリビングは、家族がくつろげるスペースに。人目につく場所や家族がくつろぐスペースは、収納の機能を保ちつつ、できる限り見た目を整えることが求められます。
BEFORE
左側に大きな棚があり、ドアが全開できない状態なうえに、モノが床に直置きされているため、パントリーに入ること自体が大変な状態となっています。
ここでの一番の問題は、買って来た荷物を置いて棚に移す際、荷物を一旦載せる作業台がないこと。そのため、荷物を床に置き腰を屈めながらひとつひとつ取り出すか、キッチンカウンター辺りに荷物を置き、行ったり来たりしながら棚に荷物を入れていくか。どちらにしても大変です。
そこで注目したのが、そびえ立っている収納庫。高すぎるため、上の引き出しは覗き込めない状態でした。ここを改善しつつ、作業台を作ることにしました。
AFTER
重ねていた引き出しを三つに分け、どの引き出しも覗き込める高さに。その上に、組み立て式の作業台をかぶせるように置きました。これにより、買ってきた荷物をラクに片づけられるようになりました。
また、左側の大きすぎた棚はパントリーから出し、代わりにドアが全開できるサイズの棚を置きました。
覗き込めないくらいの高さまで引き出しを作ったり、ドアが開かなくなるほどの大きな棚を入れ込んだりしてしまうのは、収納することだけに気を取られてしまうから。
収納を作るときには、そこでの動作を考えることが大切。収納はモノを収めるためではなく、暮らしやすくするために作ります。
BEFORE
モノが、ほぼ積まれているだけの状態です。そのため、奥や下のモノは取り出しにくく、隠れて見えないモノも多くあります。
また、上や手前の空間は空いたまま。とてももったいない使われ方です。
こうなる原因は、収納の土台がないから。
広い空間は、よほど大きなモノを収納するのでない限り、上下左右前後にゾーン分けする必要があります。この場合も、まずはそこから手掛けます。
AFTER
納戸のサイズに合った大きな棚を左側に置き、窓をふさがないように真ん中を通路にすることで動線を確保。使うことのない脚立も、重いモノを置く棚として使うことにしました。
入り口に近い左側の棚には、手前によく使うモノ、奥にストック類を置き、それぞれをカゴにまとめました。特に、掃除道具は、棚の脇から取り出せるように。納戸に入り込むことなく取り出せる位置です。
これにより、奥のスペースまで余すことなく活かすことが可能に。広い空間は、棚などで区分けしてから使うことが鉄則です。
BEFORE
リネンやご利用者さまの着替えなどが保管されている倉庫です。
定位置がきちんと決められてない上に、ラベル等で収納場所の表示もされていません。
発注のシステムがきちんと確立されていないために、在庫を必要以上に抱えています。
床にはいろいろなモノが放置され、障害物で動線がふさがれていました。
AFTER
ご利用者さまの着替えは適正量にして、収納場所をラベルで見える化しました。
収納場所を2カ所作り、交互に使うことで在庫がうまく回転するシステムに。マグネットシートで表示ラベルを作り、どこから取り出したらいいかが一目で分かるようにしました。
また、施設内の棚や倉庫にそれぞれ担当者を決め、責任の所在を明確にしました。
スタッフに決まり事を教え込むより、誰もが自然とできるような流れを作ること。なるべく「人に頼らずしくみに頼る」ことが重要です。
BEFORE
フロアーがひと続きの広い空間であったため、ご利用者さまの視線から隠れる場所が殆どなく、スタッフの事務スペースもご利用者さまから丸見えの状態でした。
ご利用者側からすれば、雑然とした雰囲気で落ち着かないし、スタッフ側からすれば、仕事がやりにくいといった環境でした。
倉庫もないため棚がフロアーの各所に置かれ、スタッフはあちこちに取りに行く必要がありました。
また、ご利用者様の座る場所と棚が接近していたため、取り出すたびにご利用者さまに移動していただかなければなりませんでした。
AFTER
ご利用者さまのテーブル後ろにあった、スタッフの事務スペースを他に移動させ、その場所に棚とカーテンを設置。棚を目隠しとして利用しました。
これにより、ごちゃごちゃと見えていたモノが見えなくなり、かなりスッキリとした印象になりました。
棚の裏には、今までフロアーのいたるところに置かれていた棚を集約。倉庫ができたことで、いろいろな場所からモノを拾い集めていた手間を、一気に解消することができました。
広い空間を使う際には、動線を考えながら最初にゾーン分けをする必要があります。それを省くと、実際の作業でムダな動きが増え効率が悪くなります。
特に、お客さまをお迎えする職場は、見せるゾーンと隠すゾーンの区別をしっかり作りましょう。
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