4つのやる気スイッチで、片づけのモチベーションを上げる方法

片づけなければ…と思っていても、やる気にならない、重い腰が上がらないという人は少なくありません。ただ単に片づけが嫌いなので避けて通っているのかもしれませんし、料理や洗濯や育児など、しなければいけない他の仕事に追われ、片づけまで手が回らないのかもしれません。

 

実際、ご飯を食べなければ生命にかかわる事態になることもありますが、散らかった部屋に暮らしていても、そこまで直接的な危機に陥ることは考えにくいので、優先順位を考えたら、片づけよりも料理や育児が先になるでしょうし、片づけに苦手意識があれば尚更、後回しにしてしまうのも無理のないことかもしれません。

 

ですが、片づけないことにより起こるマイナスは想像以上に大きく、実はそれが忙しさの原因になっていることもあるのです。忙しいから片づけられない、だからますます忙しくなる、それによりもっと片づけられなくなる…という負のスパイラルに陥っている場合も少なくありません。

 

忙しい毎日を少しでも解消しようと思ったとき、暮らしを整えることはかなり有効な手段です。忙しいから片づけないのではなく、忙しいからこそ片づけると心得るべきでしょう。

 

そこで、どうしたら片づけに対してモチベーションをあげ、重い腰を上げることができるのか、いくつかその方法を4つご紹介します。

1. 片づけの効果を知る

片づけがどのような効果が生むのかを知ることで、片づけのモチベーションを上げていく方法です。

 

例えば、家が整っていると時間短縮につながります。使いたいモノがすぐに見つかるので、探し物がなくなります。あらゆるモノが考えて置かれているので、使いたいモノがサッと取り出せます。これを時間的効果と言います。

 

また、家が整っていると無駄がなくなります。持っているモノを把握できているので、同じモノをいくつも所有したり、持っているのにまた買ってしまったりということがなくなります。家をモノであふれさせたくないので、買い物に慎重になります。これを経済的効果といいます。

 

さらに、家が整っているとストレスが減ります。家族の居場所ができるので、全員が家を居心地の良い場所と感じ集まります。見た目がスッキリしているので、イライラすることなく心穏やかでいられます。それを精神的効果といいます。

 

このような効果はほんの一例ですが、このように、片づけることでもたらされる効果は少なくないのです。それが分かると、部屋を整えることは単なる「後片づけ」ではなく、暮らしをよりよくするための「手段」であると理解することができます。

 

片づけの価値を認め、片づけないと損、片づければ得と捉えれば、片づけに対してのモチベーションが上がるでしょう。

2.片づけに対して目的を持つ

ただ漠然と片づけたいと思うのではなく、片づけに対して具体的な目的を決め使命感を持つことで、片づけのモチベーションを上げる方法です。

 

なんとなく片づけるより、自分のため、配偶者のため、子供のため、親のためなど、片づけることで変化をもたらしたい具体的な対象を考え、そこをどうしたいのか、その人にどうなって欲しいのかを明確にイメージしたほうが、片づけに前向きになれます。特に、家の中に何かしらの問題を抱えている場合、それを抱えることで自分がふさぎ込み、家の中のことを放棄してしまえば、解決は遠のくばかり。流れを軌道修正するために片づけに取り掛かるのは、プラスにこそなれマイナスになることはありません。

 

また、自身や家族の受験や転職など、転機や挑戦の踏ん張りどころでも、片づけはその力を発揮してくれます。モノの散乱した雑然としている家と床の見える整然とした家、どちらに迎えられたら、帰宅した時にやる気が萎えるか活力がアップするかは、説明するまでもないでしょう。

 

片づけに対し目的を定めることが、片づけに対するブレない姿勢を作り、やろうとする気持ちを生み出します。

3. 片づけを楽しみに変える

片づけを楽しいモノとセットにしてしまうことで、モチベーションを上げていく方法です。

 

片づけそのものを楽しいと感じることができれば、それがいちばん手っ取り早いのですが、元々片づけが苦手な人は片づけを楽しもうと勧められても、なかなかそう思えるものではありません。嫌いなものは嫌いなのです。

 

そこで、片づけを楽しみとくっつけてしまいましょう。

 

そう言われて思いつくのは、ごほうび作戦。片づけられたら欲しいモノをご褒美として買うという約束を、自身や家族と交わすのです。もちろん、これも有効でしょう。報酬は、モチベーションを上げるのに一番手っ取り早い手段です。

 

ですが、これだと片づけそのものを楽しむことにはつながりません。嫌なことを頑張ることにより、楽しいことを手に入れるということになり、片づけの存在はつらい作業という扱いのままです。それよりも、片づけ自体を楽しいものにして、楽しいことをしていたら結果片づいていたとしたほうが、より効果的。ですから、片づけを楽しく思えるような工夫をするのです。

 

たとえば、子どもにおもちゃを片づけさせる場合。ただ「片づけなさい」というよりも、ゲーム感覚で「○○ちゃんは車を青い箱に、△△ちゃんは怪獣を赤い箱に入れて。どっちが早いか競争ね」としたほうが、遊び感覚で楽しく片づけられます。それと同じ手法を我々おとなにも取り入れるのです。

 

そのときに役に立つのがSNS。自分の片づけの記録を匿名でブログに載せてもいいですし、気心の知れた友達同士で片づけのグループを作り、片づけた成果を載せ合うのも効果があります。友人が片づけたと知れば自分も奮起できるし、お互いいろいろなヒントが出し合えます。自分の片づけた画像に対して、「すごい」「頑張ったね」とコメントが返ってくれば、頑張った努力が報われた気持ちに満たされ、さらにやる気がアガります。

 

自分ひとりでする片づけは、誰にも認められず悶々としがちですが、一緒に頑張れる友人と共に進めることで、片づけが楽しいものに変わります。

 

また、人を招き入れる機会を増やすことも、片づけのモチベーションを上げる手段です。ですが残念ながら、これでは友人との楽しいひとときをご褒美にした、その前にあるつらい片づけ作業のまま。そこで、楽しいひとときと片づけをセットにしてしまうのです。

 

気心の知れた仲間同士、家の雑務を持ち寄り集まります。そこで、楽しいおしゃべりと美味しいスウィーツをいただきながら片づけていくのです。家でやろうとすると後回しにして溜まりがちな仕事も、おしゃべりしながらすると楽しい作業に変わります。アルバム整理、家計簿つけ、提出物作成、繕い物、アイロンがけ等々。一見すると家の片づけにはつながりそうもない雑務処理ですが、実はこれら雑務を片づけることが、家の片づけを大きく前進させるのです。

 

雑然とした部屋のイメージで、いち早く思い出されるのがダイニングテーブル上の書類の山。また、リビングソファーの上や和室の隅にも、吹き溜まりのようにモノの山ができていきます。それらはたいてい、後回しにして溜まりがちな家の雑務で形成されています。その山をなくすには、雑務をいち早く処理するしか方法がありません。そこで、その作業を楽しみとセットにしてしまうことで、ストレスなく楽しく片づけてしまうのです。

 

嫌いなことと楽しいこととセットにする工夫。それにより、片づけが楽しみに変換され、片づけの苦手意識を小さいものにしてくれるでしょう。

4. 片づけを好きになる

「好きこそものの上手なれ」。まさに、その通り。片づけが好きなら、モチベーションをわざわざ上げる必要などなくなります。

 

最初からは無理でも、片づけの効果を知り、具体的な目的を決め、楽しみながら片づけを進めることで、いつしか片づけが大好きになっていたということも。そうなればしめたもの。片づけのモチベーションはノンストップかも知れません!

 

実は、片づけが苦手だった人が、片づけ始めたらその魅力にハマり大好きになったという人は少なくないのです。そんなことはありえないと決めつける前に、今からちょっとずつ始めてみませんか?