片づけなければ…と思っていても、重い腰が上がらない人は少なくありません。単に片づけが嫌いで避けて通っているのかもしれませんし、家事や育児などに追われて、片づけまで手が回らないのかもしれません。
ご飯を食べなければ生命にかかわりますが、部屋が散らかったくらいでは、そこまで切迫することはありません。優先順位で考えれば、料理や育児が先になりますし、片づけに苦手意識があれば尚更、後回しにしてしまうのは無理のないことです。
ですが、片づけないことで生じるマイナスは想像以上に大きく、それが忙しさの原因になっていることもあります。忙しいから片づけられない、だからますます忙しくなる…。こうした負のスパイラルに陥っている人は少なくないでしょう。
忙しい毎日を少しでも解消しようと思ったとき、暮らしを整えることはかなり有効な手段です。「忙しいから片づけない」のではなく、「忙しいからこそ片づける」という発想の転換をおすすめします。
そこで、片づけのモチベーションをあげる『4つのスイッチ』を紹介します。
1. 片づけの効果を知る

片づけで得られるメリットを知ると、取り組みやすくなります。
■時間対効果(タイパ):モノの定位置が決まっていれば、探し物をする時間が減らせます。よく使うモノが取り出しやすく置かれていれば、手に取るのに時間がかかりません。
■費用対効果(コスパ):持っているモノが把握できていれば、購入品の重複が避けられます。家をモノであふれさせたくないので、買い物自体に慎重になります。
■精神的安定:整然とした家は気持ちが落ち着き、心穏やかでいられます。結果、家族間の摩擦が抑えられます。
■交流の場が生まれる:居心地の良い家には、自然と人が集まります。
片づけは、暮らしを豊かにします。「片づけないと損、片づければ得」と捉えれば、片づけのモチベーションが上がります。
2.片づけに目的を持つ
ただ漠然と「片づけなきゃ」と思うのではなく、片づける目的を明確に持ちましょう。
対象と期待する変化(例:子どもが自主的に勉強に取り組む/高齢の親が問題なく暮らせる)を具体的にイメージすると、行動に移しやすくなります。特に、何かしらの問題を抱えている場合、流れを軌道修正するために片づけに取り掛かるのは、プラスにこそなれマイナスになることはありません。
また、受験や転職などの踏ん張りどころでも、片づけはその力を発揮します。スッキリとした家に帰ることで、疲れが癒され明日に向けての活力がわくーそんな具体的な「なりたい状態」を持つと、気持ちがブレずに維持できるでしょう。
3. 片づけ仲間を作る

一人でする片づけは、悶々としがち。励ましあえる仲間を作ると、続けやすくなります。
おすすめなのが、SNSを利用する方法。片づけの進捗状況をブログに匿名投稿するのもいいですし、気心の知れた友達同士でグループラインを作り、そこで成果を報告し合うのも効果的です。
友人の頑張りを知れば奮起できるし、自分の成果に対して「すごい」「頑張ったね」とコメントが返ってくれば、さらにやる気が高まります。
全員が片づけを終わらせたあかつきには、きれいに片づいた家で祝杯をあげようと約束しておくのも楽しそうです。
4. 片づけを好きになる
「好きこそものの上手なれ」。片づけが好きなら、わざわざモチベーションを上げる必要などなくなります。
最初から好きになるのは難しくても、片づけの効果を実感し、具体的な目的を持ち、仲間と楽しむうちに、いつの間にか好きになっているかもしれません。実際、かつて苦手だった人がハマってしまう例は多いのです。
そんなことはありえないと決めつける前に、まずは小さな一歩を。お待ちしています!