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片づけが苦手な家族にイライラしないために、自分ができる簡単なこと

「他人と過去は変えられないが、自分と未来は変えられる」とは、精神科医エリックバーンの言葉。その言葉通り、他者を自分の意のままに変えることはできません。ただ、自分が変わることにより、他者に影響を与えることはできます。もちろん、「私がこうしたのだから、あなたもやって」というアプローチでは反感を買うばかり。そこはさりげなさが必要でしょう。 

 

それは、片づけにおいても同じこと。散らかされた部屋を前に、いくら家族に「片づけなさい」と言ったところで、相手がその状況に危機感を持っていなければ、心から率先してやることはありません。頭ごなしのその言葉は家族の頭上を通り抜け、その場の空気を悪くするだけ。まさに、「他人は変えられない」パターンです。

 

そうなると、家族に散らかされる現状を、ありのまま受け入れるしかないのでしょうか。同じ屋根の下に住んでいる限り、我慢することもあきらめることも、かなりのストレスになります。相手がわが子ともなれば、「しつけ」という3文字が頭の中をよぎり、ついつい「片づけなさい」と言ってしまうのも、無理のないことかもしれません。

 

そこで、冒頭の言葉をもう一度。「他人と過去は変えられないが、自分と未来は変えられる」。そう、変えられるのは自分。まずは自分を変えることから始めるのです。

まずは、自分が片づけに取り組むこと

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イライラしない片づけ

「自分を変えるったって、私はきちんと片づけています」そう堂々と言えるのなら、素晴らしいこと。なぜなら、家族が片づけないと悩みを抱えている人の中には、よくよく聞くと、自分も片づけていないケースがあるからです。

 

自らが片づけていないのなら、なおさら自分を変えることから始めるべきでしょう。当の本人が片づけていないのに、その人の「片づけて」という言葉で家族が変わることはありません。まず自分が手本を見せることで、ようやくその言葉に少しだけ説得力が生まれるのです。

 

ただ、視点を変えて考えてみると、このケースは自分さえ頑張れば、状況が好転する可能性は高いと言えるかもしれません。なぜなら、家族が片づけなかったのは、今まで自分が片づけていなかったため。もしそうなのであれば、片づけることにより生まれる変化は、未知数と言えます。現状がひどければひどい程、片づけによる効果が家族に伝わりやすいという利点もあり、頑張って片づける自分の姿も、家族の目には強いインパクトとなって映るでしょう。

 

 

まさに、自分の片づけに対する姿勢を変えることで、家族も、家族の未来も変えることになります。たとえ、そのときは変化が現れなくても、未来のどこかの時点で効果を発揮するかもしれません。少なくても、確実に今より片づいた家を手にすることはできるのです。「片づけて損した」ということにはなりません。恐れずに、自分を変えてみることをお勧めします。

変える対象は家族ではなく環境

それでは、すでに自分は常日頃から片づけに取り組んでいるという場合は、自分をどう変えていけばいいのでしょうか。

 

それは、自分の考え方を変えることです。解決するための手立ての対象を、「家族」から「環境」に、考えをシフトチェンジ。家族を変えようとするのではなく、家の環境を変えることに力を注ぐよう、自分の発想を変換します。

 

変えられないのは「他者」そのものであって、「他者の周辺」は変えることができます。ただそれは、許可なく家族のモノを捨てたり、勝手にしまい込んだりすることではありません。家族が暮らしやすいように、また片づけやすいように住環境を整備改善するということです。

 

例えば、「ここに置かないで」と思っている場所に、家族がどうしても置いてしまう場合。その場所に定位置を作ることはできないでしょうか。「ここにしまって」と思っているモノを、どうしてもしまってくれない場合。もしかして、しまうには手間がかかり過ぎているのかもしれません。ならば、そこを変えることから始めましょう。

大切なのは、行動に合った環境の整備

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イライラしない片づけ

例えば、テレビのリモコン。定位置をテレビ台下の引き出しに決める人が多いのですが、実は、座る場所近くにあった方が便利。席についてから、チャンネルを変えるのに使うからです。もし、座る場所近くに定位置があれば、席を立つときにスッと戻せるものが、歩いて数歩のテレビ台にあるために戻せないのかもしれません。

 

子ども部屋にランドセルを置いてくれない、上着をリビングに置きっぱなしにするという悩みもそう。子どもが学校から帰ってリビングに直行するのは、家族のいるリビングが、自分にとって一番居心地のいい大好きな居場所だからです。

 

 

それならば、いっそのことリビングに収納場所を作ってしまうのはどうでしょう。その際、上着はハンガーではなくフックに掛けるスタイルに。ハードルを下げれば、お小言の煩わしさから解放され、褒めてあげられる機会が増えるのです。

変わるのは自分、変えるのは環境

「見苦しいから」

「そこには何も置きたくないから」

「ちょっと歩けば済むことだから」

「扉や引き出しを開けて元に戻すことなど、大した手間じゃないから」

自分の基準に合わせて環境を作り、それを家族に押し付けるのは、「他者を変える」行為。

 

それよりは、家族の行動に合った環境を作り、それを維持するための最小限のルールを守ってもらうよう、家族に伝えるほうがうまくいきます。なぜなら、変わるのは自分であり、その自分が変えるのは環境だからです。それが、片づけにおける「他者を変えずに自分を変える」方法です。